目次
本記事の目的
本記事の目的は、Blenderをいじったことがない人でもアイキャッチ画像のようなハンマーを作れるようになることを目的としています!
また、ハンマーを作ることによってモデリングの大まかな流れを掴めるのではないかなとおもっています
本記事のサブ目的として、この記事をみて実際に作成した画像を送っていただければ本ブログに掲載したいと思っています〜(先着5名くらいまでですが...)
本記事の流れ
結構ボリュームが多めなので本記事の流れをざっくりと説明していきます
大まかな流れ
- Blender画面内の各名称を簡単に別記事で説明します(わかる方は飛ばしてください)
- ハンマーの作成(モデリング)
- ハンマーに色や質感をつける(マテリアル)
- 作成したものを画像として出力する(レンダリング)
のような感じでやっていきましょう〜
※私はMacユーザーなのでショートカットコマンドなど操作方法はMacで説明しますが、Windowsでもほとんど同じだと思うので安心してください
Blender画面内の各名称
Blenderをインストールしたてで、画面の各名称がわからないという方はこちらの記事を読んでみてください簡単に説明しています
こちらをCHECK
-
-
【Blender2.83】Blender画面の名称と役割
続きを見る
ハンマー作成開始
はじめに言っておくと、3Dモデルの作り方は一通りではありません。同じものを作ろうと思っても様々な方法で作ることができます!
本記事では基本的に簡単な方法で作成していきます!
では、作成していきましょう〜
Blenderの起動
まずまっさらな状態から作成したいので、Blenderをすでに起動していたら再起動してください
Blenderを起動したら、最初から「立方体(メッシュ)」があると思います
メッシュとは
頂点・辺・面の3要素で構成されておりモデリングにおいて最も利用されます!
この立方体を一度消してみましょう
立方体の削除
ココがポイント
【オブジェクトの削除方法】
- 削除したいオブジェクトを左クリックして、選択状態(オブジェクトの外側がオレンジ色の状態)にする
- 右クリック > 削除 でオブジェクトを消すことができる
(オブジェクトを選択した状態で、「Xキー」を押して削除で消すこともできます)
削除ができたら、次はオブジェクトの追加をしてみましょう
立方体の追加
ココがポイント
【オブジェクトの追加方法】
- 「追加(1) > メッシュ(2) > 立方体(3)」を順に押す
立方体が画面に表示されたら、この立方体をハンマーの形にしていきましょう!
立方体のサイズ変更(ハンマー頭部分)
まずは立方体のサイズからです、「Nキー」を押してサイドバー(以下画像)を表示させてください
ここの寸法(オレンジ枠)の値を変えるとサイズが変更されます
Yの値を400cm(4m)にしましょう!
これがハンマーの頭部分となります!
立方体の柄の作成(面の差し込み・押し出し)
オブジェクトの形を変える時はモードを変更する必要があります
チェックリスト
- オブジェクトモード:オブジェクトの位置やサイズなどを変更する時に利用(シーンにある全てのオブジェクトが対象)
- 編集モード:オブジェクトの形を変える時に利用(オブジェクトモード時に選択したオブジェクトが対象)
ココがポイント
【モードの変更方法】
3Dビューポートの オブジェクトモード > 編集モード で変更できる
(「Tabキー」を押すことでも変更することができます!)
オブジェクトモードの状態で、立方体を選択し編集モードに切り替えてください
編集モードにしたら以下画像のようにツールバーなどが変わったと思います
画像の「頂点・辺・面」と書かれている部分で選択できるものを変更することができるので「面」を選択しておいてください
選択できたら早速、面の差し込みを行ってみましょう!
面の差し込み
面の差し込みとは、面の中にさらに面を作る作業です
ココがポイント
【面の差し込み方法】
- ツールバーの「面を差し込む」をクリック
- 差し込みたい面を選択して黄色い丸を下げる
面の差し込みができたでしょうか?
もっと詳しく知りたい方はこちらをどうぞ〜
こちらもCHECK
-
-
【Blender2.83】面を差し込むの使い方
続きを見る
適当な大きさにしてください(これが柄になります)
次に押し出しをしていきましょう!
押し出し
押し出しでメッシュを押し出すことができます
ココがポイント
【押し出し方法】
- ツールバーの「押し出し」をクリック
- 押し出したい面を選択して黄色い丸を上げ下げする
メモ
長さが短いなと思った場合は「command + Zキー」(WindowsならCtrl + Zキー)で、直前の作業をやり直すことができます
便利なので知らなかった人は覚えておきましょう〜
押し出しに関しても詳しく知りたい方はこちらをどうぞ〜
こちらもCHECK
-
-
【Blender2.83】押し出しの使い方(領域・法線方向・個別・カーソル方向)
続きを見る
だいぶ、ハンマーの形に近づいてきましたね!
よりハンマーっぽくするためにもう少し頑張りましょう
ベベル
ベベルとは、面取りという意味です
面取りや、角に丸みをつける時に使います
ココがポイント
【ベベル方法】
- ツールバーの「ベベル」をクリック
- 黄色い丸を上げ下げする
まずは柄の面取りをしましょう。柄の面部分を全て選択してください。
メモ
「Shiftキー」を押しながら選択すると複数選択することができます!
柄の選択ができたら、ベベルしてみましょう。このようになったでしょうか?
ここまでできたら同様にハンマーの頭部分もベベルしましょう!
できましたか?ベベルについてよくわからなかった方はこちらをどうぞ〜
こちらもCHECK
-
-
【Blender2.83】ベベルの使い方
続きを見る
ここまでできてたらハンマーの形は完了です
あとは色付けや質感(マテリアル)を設定していきましょう〜!
スポンサーリンク
ハンマーに色や質感(マテリアル)をつける
マテリアル設定は色や質感をつけていく作業です
ココがポイント
【マテリアルの設定】
- プロパティの中の「マテリアルプロパティ(赤と黒のチェック球)」を選択
- 新規をクリックし新しいマテリアルを作成
まずは金属部分(ハンマーの頭部分)を設定しましょう〜
(マテリアルの名前は変えることができます〜)
サーフェス > サーフェス を「光沢BSDF」にして、粗さを「0.2」くらいにしてください!
ここで、あなたの心の声を当ててみましょう
「特に何も変わってなくね!?」
と思ったでしょう(うざいですね笑)
ココがポイント
【シェーディング切り替え方法】
3Dビューポートの右上の方に、シェーディング切り替えボタンというのがあります
左から
- ワイヤーフレーム
- ソリッド
- マテリアルプレビュー
- レンダープレビュー
という名前がついています
シェーディングの切り替えボタンで、「マテリアルプレビュー(左から3つ目)」をクリックしてみてください
ハンマーの見た目が変わったのではないでしょうか?
変わっていればオッケーです!
全体的に金属っぽくなってしまっているので、柄の部分の色や質感を変えていきましょう!
まずは新しいマテリアルを作成します
最初に作ったマテリアルの右側に「+」マークがあると思います
そこをクリックすると新しいマテリアルが作成されるので、作成してください
サーフェス > サーフェス を今度は「ディフューズBSDF」にして、カラーを柄っぽい色にしてください!
さて、新しく作ったマテリアルを柄の部分のみに適用していきます!
編集モードにしてください!(やり方覚えてますか?)
そして、面選択状態にして柄の部分を選択してください!
選択したらマテリアルプロパティで、柄の部分のマテリアルを選択(1)して「割り当て」というのをクリック(2)してください
そしたら、選択していた部分だけ色が変更されているはずです!
これでマテリアル設定は完了です〜あと少しです!!
作成したものを画像として出力する(レンダリング)
レンダリングとは、作成した3Dモデルを画像として出力することと思っていてください!
レンダリング結果は、同じ3Dモデルでも光の当たり方(ライティング)やカメラの位置などによって大きく結果がかわります!
簡単な流れ
- 背景を作る(平面を3つ使う)
- ライティング(ライトを2つ使う)
- カメラの向き
- レンダリング実行
1:背景を作りましょう
オブジェクトモードにして、「追加 > メッシュ > 平面」 で平面を追加してください
平面を追加した直後だと3Dビューポートの左下に「平面を追加」というのが表示されていると思うのでそれをクリックしてください
ここでサイズを「1000cm」(1m)くらいにしましょう!
※もし、平面を追加した直後に何か操作をしてしまっていると表示が消えてしまうのでその場合は、サイドバー(「Nキー」で表示)からサイズを変更してください!
1平方メートル(1m × 1m)の平面ができたら、オブジェクトの移動をしましょう
ココがポイント
【オブジェクトの移動と回転方法】
- オブジェクトモードにする
- ツールバーに「移動ボタン」と「回転ボタン」がある
- それぞれ行いたい方を選択する
- 画面の赤(X軸)・緑(Y軸)・青(Z軸)を選択して動かす
「Gキー」を押すことで移動、「Rキー」を押すことで回転を行うことができます!
この場合は、「Xキー」「Yキー」「Zキー」を押すことでそれぞれの軸のみで操作を行うことができます!
「Shift + Xキー」「Shift + Yキー」「Shift + Zキー」を押すことでそれぞれの軸固定で操作を行うことができます!
それでは、移動を駆使してハンマーの頭の下に平面が来るようにしてみてください!
そのあと、回転を駆使してハンマーを少し傾けてみてください!
移動と回転について詳しく書いた記事を置いときます!
こちらもCHECK
-
-
【Blender2.83】オブジェクトの移動方法
続きを見る
こちらもCHECK
-
-
【Blender2.83】オブジェクトの回転方法
続きを見る
この辺は慣れなので、実際に色々操作してみるのが一番近道です〜
こんな感じになったでしょうか?
ここまでできたら今度は平面をあと2枚追加・移動・回転をして下画像のように壁を作ってください〜
どうですか?
これで背景の設定完了です!
2:ライティング
次はライティングを行なっていきます
まずは、現状でどのような感じで見えるのか確認してみましょう
シェーディング切り替えボタンで「レンダープレビュー」にしてみてください
私はこのようになっています〜
ライトの位置を調整して、ハンマーの右手前くらいに来るようにしましょう!
これでもいいのですが、もう少し見栄えをよくするためにライトを複製しましょう!
ココがポイント
【オブジェクトの複製方法】
- オブジェクトモードにし、複製したいオブジェクトを選択
- 選択した状態で、「右クリック > オブジェクトの複製」をクリック(もしくは「Shift + Dキー」)
- 同じ場所に新しいオブジェクトができる
ライトを複製したらハンマーの左手前あたりに持っていきましょう
私は、だいたいこんな感じの位置にしました
これでライティング完了です
3:カメラの向きを決めましょう!
あと少しです...頑張りましょう
出力される画像の範囲を決めます!
まずは現在どのような範囲が画像として出力されるのか確認します
3Dビューポートの「カメラのマーク」(1)をクリックすると四角い枠が出てくる思います
その枠内が出力される範囲です、これを調整するには「ビュー」(2)をクリックして「カメラをビューにロック」(3)にチェックマークを入れます
そうすると以下の画像のように、描画範囲が赤い点線で囲まれたと思います
あとはズームしたり上下左右にカメラを向けたりしてみてください!
これでいいなと思ったら「カメラをビューにロック」(3)のチェックマークを外してください
以上でカメラの設定完了です
(平面の大きさを変えるなどして、枠内を満たした方がよりよく見えます!)
4:レンダリング実行
画像や動画を出力する作業のことをレンダリングと呼びます
ココがポイント
【レンダーエンジンの切り替え方法】
- プロパティの中の「レンダープロパティ(カメラマーク)」(1)を選択
- レンダーエンジン(2)を押すと切り替えが可能
レンダーエンジンの種類
- Eevee:処理速度が早いが、ガラスなどの表現が得意ではない
- Workbench:プレビュー用(あまり使わないかな...?)
- Cycles:処理速度は遅いが、よりリアルに仕上げることができる
レンダーエンジンを決めたら実際に出力してみましょう!
(今回はEeveeを使ってみましょう〜)
出力はヘッダーメニューの「レンダー > 画像をレンダリング」から行えます
(「fn + F12キー」でも同じことができます!Windowsの場合は「F12キー」のみかな?)
画像の出力ができましたか?
出力ができたら画像を保存しましょう!
「画像 > 名前をつけて保存」で好きなフォルダーに好きな名前で保存しましょう〜
これでレンダリング完了です!
おまけ
せっかくなので、もし「こんなの作ったよ!」って誰かに見せたい方は
- Twitter:【@teruApp555】のDM
- Gmail:grapel2018@gmail.com
- メニューのお問い合わせ
のどれかに画像(名前を記載したい方は記載したい名前も)を送っていただければ、こちらの記事のまとめの上あたりに追加します!(先着5名くらいかな〜)
ココがポイント
【作成したオブジェクトの保存方法(.blend)】
上書き保存の方法
- オブジェクトモード(もしくは編集モード)にする
- 「command + Sキー」(Windowsでは「Ctrl + Sキー」)を押す
名前をつけて保存の方法
- オブジェクトモード(もしくは編集モード)にする
- 「Shift + command + Sキー」(Windowsでは「Shift + Ctrl + Sキー」)を押す
まとめ
長い間本当にお疲れ様でした〜
これでモデリングに必要な操作は基本的にできたのではないでしょうか?
ちなみに今回使用したのは以下のような操作です!
チェックリスト
- オブジェクトの削除
- オブジェクトの追加
- モード変更(オブジェクトモード → 編集モード)
- 押し出し
- 面を差し込む
- ベベル
- オブジェクトの移動・回転
- オブジェクトの複製
- マテリアルの設定
- レンダリング
この他にもまだまだできることはたくさんあるので少しづつ覚えていきましょう〜〜〜
最後に、レンダーエンジンの「Eevee」と「Cycles」の比較画像を載せておきますね!
「Eevee」
「Cycles」